うつ病って どんな風になるの?
いろいろなお医者さんを探し 付き添って通院したことで
(今まで通っていた病院は 事情があり嫌だというので)
初めて知った事があります。
これは ドクターに直接伝えられた事なのですが・・・。
「医者は、患者さんの病状を聞いて それに合わせたお薬を出すのが
仕事で、こころの部分はまた違った先生たち(臨床心理士)が
専門で関わりますからね。こころの部分は難しいですからね」
あ~。なるほど。そうなんだ。。。と
ドクターが カウンセリングもするのかと思っておりました(笑)。
(病院によっては、ドクターがカウンセリングもする所もあるのかもしれませんが)
それと 病状が悪い時には カウンセリングはせず
回復してきて ドクターがOKを出したらカウンセリングを始めるのだと言うことも
知りました。
やはり 落ち方が 病気の人の場合 「死」が絡んでくるので
かなり回復しないと カウンセリングをするのは 危険であるという事でした。
アトリエにセラピーを希望されるクライアントさんで
「うつ病」を発病して 落ちて 上がってを繰り返して
それでも 完全にはよくならなくて・・・。
そんな クライアントさんが たまにやって来られます。
たまに・・・(笑)。
そう。
自分では 定期的に行きたいと思って
「先生 今度○日までには 予約 必ず入れます!」と言うのですが
その約束は 守れた事がありません(笑)。
そういうものなのです。
アトリエは、あくまでも「癒し」を目的としたメンタルケアであり
「治療」の一環ではありませんので 調子が悪い時にはできません。
ですから 必ず・・・というのは なかなか無理だろうなと思っております(笑)。
うつ病とのお付き合いが 長い方が アトリエでのセラピーを希望される方は
病院での臨床心理士さんとのカウンセリングとの違いを よくおっしゃっておられます。
「病院でのカウンセリングは、最近どうですか?とか
他愛もない話しかしないから意味がない。無駄な時間だ」
「あなたは、あなたのそのままでいい!と言われるけれど こんなに何もできない
ままで本当にいいというのか 私には意味がわからない!」などなど。。。
とにかく 無駄な時間だと言われます。
ですが 私はやはり 病院での「治療を目的」としたカウンセリングに
プラスでアートセラピーをされる方がいいと思い 両方受けることを
おすすめしております。
「うつ病」という病気は 普通に生活ができている人には考えられないような
思考回路と特徴があります。
(これくらい)と思うような事ができなかったり。
「物忘れ」が 非常に多く 覚えていられない。
普通の人からしてみればこれは イライラしてしまう内容です。
仕事上では 特に困る症状です。
「嘘をついている」と思われてしまうのです。
決して嘘をついているのではなく
自分で言ったことを覚えていられないだけなのです。
いろいろな事が 頭の中で処理できない。
一度に色々なことを頼のもうものなら 一つのことしかできない。
それも 一つのことすら きちんとできない。
そして パニックを起こすと攻撃的になり豹変する事もあります。
この仕事(アートセラピスト)をしていた事もあり そこそこの情報は持っておりました。
が、実際 その状況を目の当たりにすると 受け入れるのには
サポートしてくれる第三者がいないと難しいと思います。
どんなにうつ病の事を 知っていて理解していても
家族がうつになった場合 会社の管理職の立場で部下がうつになった場合
その病気に引きずられて 自分もそこに落ちてしまう事がすごく多いと感じます。
理解していれば いるほど 引きずられてしまう。
相手の事を心配するからこそ 落ちてしまう。
うつ病の 本当の怖さは 「死にたい」と思ってしまい
実際に「死んでしまう」行為をしてしまう病気だという事です。
「死にたい」と思う場合と「辛さを忘れたい」為に自傷行為に走る場合。
いずれにしても 死に至ってしまう事。
一般によく「負のスパイラルに陥る」と サラッと言っていますが
その質が 病気を持った人の場合 普通の生活を送れている人とは
全く違ったものだと感じました。
うつ病にかかってしまった時というのは
・今まで出来ていたことが 何もできなくなってしまう。
とにかく 「これくらい」の事さえできなくなり そのできなくなった自分に
情けなくて泣き出してしまいます。
私の息子も 「何もできなくて どうしていいかわからん」と泣き崩れておりました。
泣いて泣いて 誰と話をしていても 出来ない自分への情けなさと
もうどうしていいのかわからないとパニック状態でした。
症状は 人それぞれだと思うのですが
できていたことが できなくなってしまうのは 同じのようです。
そして 眠れない。
泣いて泣いたから 落ち着いたのかと思っていたら そこからは
落ちて落ちて ただただ うつうつ、うつうつの状態になり
(布団から出られない=寝ている)ので ありません。
布団の中にいても 寝たくても眠れないのです。
そして 動けない・・・。
物音がしない・・・誰もいないのかしら?と言った状態です。
部屋は 何日も何日も暗幕のカーテンで閉ざされ真っ暗です。
窓もあけないですし もちろん お風呂も入りません。
食事も水分を少々取るくらいで 何も食べません。
上記なような 状態が何日も続きます。
それが 続いていたかと思うと ある日突然
ニコニコして 元気に声をかけてきます。
「躁」の状態です。
何を言っても 怒ることなく 聞き分けがいいと言ったらいいでしょうか。
今までのあれは何だったのかと思うほど元気になります。
躁の状態は 興奮状態なので 欝のときより もっと眠れなくなるようです。
家族からみれば 病気が治った!と 思ってしまうくらい元気で
明るく機嫌がいい状態です。
その状態の繰り返しが続きます。
別居状態なら 見なくて済むので 問題ないのですが
半同居や同居の場合 やはり 気になってしまい 心配するあまり
家族が引き込まれるケースが多いです。
職場の場合はといいますと
ある日突然 こなくなり 連絡が取れなくなる。
半月か1ヶ月ほどすると 同僚や上司に迷惑をかけているのにも関わらず
ケロッとしてコンタクトを取ってくる。
仕事をし始めると 物忘れが多い為に 言われたことが処理できなかったり
仕事の量が多くなると パニックを起こしてしまいミスを連発する。
身の回りの整理整頓ができず 常にぐちゃぐちゃ状態で
資料などは 何度も何度も作ってもらって 同じものが山ほどあることなどは
日常茶飯事です。
注意されたことに対しては 相手によっては 過剰に反応し
攻撃的になってしまったり 暴言を吐いてしまったりする事もあるようです。
仕事が忙しくなり 通院をしなくなってしまう場合は
特に 病状が悪くなる事もあるようで
その事で 上司は かなり気を揉み 精神的に疲れていく・・・
もちろん それぞれにいろんな症状がありますので
一概にはいえませんが・・・。
いずれにせよ その病気の人と関わる周りの人のケアがどれほど大切なのを
痛切に感じた次第であります。
周りの家族や 会社の同僚や上司など その人たちが 元気でいられることが
とても大切であると思いました。
病気になっている患者さんたちは ちゃんと病院に行くのでいいのですが
周りに関わる人たちは 自分の変化に気付くことなく 頑張りすぎて落ちてしまうのです。
がんばっているつもりはないのですが 知らないうちに がんばってしまっている。
そして そうなりやすい事がわからない。
といいますか うつ病の事は調べても 関わる人たちの事など
調べたりしないので わからない。
うつ病に限った事ではないです。
息子が 学生の頃 道を外れた時もそうでしたが・・・。
何かしらのハンデをもった家族と関わる周りのケアが 必要なんだと
あらためて感じた今回の出来事でした。
どんな病気でも 患者さん本人と その周りの人たちは セットで考えなくては
いけないと痛切に感じた次第です。

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theme : うつ病(鬱病)、メンタルヘルス
genre : 心と身体