心の広がり
アトリエの心理カウンセラーは、常に
「作品を作ってみる」という事をしております。
「セラピー塗り絵」も「絵を描く」事も全てにおいて
「自分もやってみる」という事をしております。
どんな お仕事に於いても そうだとは思いますが
自分がやって(体験して)みないと その「内容」に関しての
細かな事は 解り得ないからです。
やりもしないで 想像だけでは 限界があります。
作品を作りながら どんな気持ちなのか どう感じるのか
自分は 今 どんな気持ちで それを作る事が 心地よいのか悪いのか。。。
自分の気持ちと向き合いながら それらを作り上げていきます。
そういう作業を繰り返して いると
「なるほど」と感じる事があります。
それは 気持ちの広がりと 使う「紙」の大きさには
関係があるんだなという事です。
初めて アートセラピーを体験する人に いきなり大きな紙を用意して
「どうぞ。好きに書いてください」
などと言ったら 不安この上ないです(笑)。
大人の方にとっては、真っ白の紙を用意されて目の前にあるだけで
どんな小さな紙でさえ「緊張が走る」と言ったところでしょう。
(何!何!これ 何するの!!!)と 思いながら 紙を睨んでしまったり(笑)。
大人のアートセラピーに塗り絵を使うのは
その塗り絵が 目の前に置かれているだけで 何をすればいいか
瞬時に理解できるし 何を塗ろうか イメージもわきやすい。。。
親しみ易く それでいて 色を使う事で ストレス解消もできる・・・。
一石二鳥のツールだと思います。
日常で「色を塗る」「絵を描く」事がほとんどない大人の方にとっては
B5版サイズの半分の大きさでさえ 大きく感じる・・・のが普通でしょう。
いつも描いている人にとってみたら 紙の大きさは問題ないのかもせれませんが。。。
しかし いつも描いている人でも
なんだか 調子も悪くて 気持ちが内向きになっている時などは
用紙の端っこに ちょっとだけ 描いていたり。
もしくは 用紙を前にして じーっと眺めているだけだったり。。。
描けない・・・描きたくない 時にも
自分の気持ちと向き合う作業をしております。
もちろん 私と第三者の方とは 感じ方も違うので
こうと 決め付けることは ないのですが 「なんとなく・・・」と
いう気持ちも「それなりの 意味がある」事が理解できる・・・ということです。
話が かなり 横道を逸れてしまいましたが・・・(笑)。
さて アトリエには 通常 8ツ切りサイズの画用紙が常備されています。
コピー用紙では、B4サイズA3サイズが 置いてあります。
表には出してありませんが 模造紙も常備してあります。
模造紙の大きさは 90センチ*120センチくらいでしょうか。。。
模造紙は 本人の要望に応じいつでも出せるようにしてあるのですが
すごく 伸びやかに絵を描いていたり 絵具でぐちゃぐちゃやっている時に
こちらから 「おっきな紙あるけど出す?」と聞くことがあります。
しかし 以外にも 「大きいのはいらない。小さいのでいい」という答えが
返って来ることのほうが多いです。
それが こちらから 声をかけなくても
「先生。大きい紙ってあったよね。大きいのが欲しい」と言われると
なんだか その子の 心の広がりを感じて 嬉しく思います。
「模造紙」で 作品を創りたい。。。
あの 大きな紙に 思いっきり想像を張り巡らせて 自由に創作をしているとき。
頭の中は その作品の情景を 思いっきりイメージして 作り上げています。
頭の中が 潤っている・・・といった感じでしょうか。
子供たちが 作る作品の中に「ジオラマ」があります
絵を描く事とはちがいますが 中身は同じです。
その情景を 頭の中いっぱいにヒタヒタに潤して 一気に作品を仕上げていきます。
その集中力は 素晴らしいです。
さて。では ここで ここ3ヶ月の間に作られた
ジオラマ作品から見る 心の広がりです

15センチ*20センチほどのお菓子の箱の中に 春夏秋冬を表現しました。
小さな箱の中に 季節を表現した作品です。
「季節」を表現してありますが 小さな箱という「囲い」の中で
なにかしら 守られた空間という感じがあります。

タイトルは 「お祭り」。
近所であった お祭りの様子が とても心に残ったのでしょう。
最初の箱庭的な「囲い」がなくなり お祭りという 広い空間をイメージして作っています。
それでも「お祭り」というのは その会場だけの「囲い」の中での
特別な空間でもあります。

「大砲」がのっかっているので 自衛隊の戦艦をイメージしているのでしょう。
男の子らしい「戦い」もイメージできる作品です。
「強くなりたい」「守りたい」などの 想いを感じます。
この作品は 写真を撮るアングルも 指示されました。
これは横からのアングルですが 実は 「真上」から写す様言われました。
「鳥瞰図」的な アングルです。
鳥瞰図的な目線というのは「神の視点」とも言われています。
海の上に浮かぶ大きな戦艦を 上から眺める。。。イメージ
その情景は 今までのジオラマ作品とは異なり 視野の広がりを感じます。
そして 最近の作品です。

模造紙に作り上げているのは「海と山と街」を作り上げています。
「大作」なので さすがに 一回のアトリエの時間内には 完成しませんでした。
この作品の中に 前回作った 戦艦を浮かべて
飛行機の滑走路もつくり 「飛行機が飛び立つ状態を作るんだ」と
言っておりました。
なんの下書きも描く事なく イメージした通りに 迷いなく作り上げていく姿に
彼のしっかりした「自信」を感じる事ができます。
完成が楽しみです♪

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「脳の疲れ」を癒す
習慣であります。
先日 ラジオから流れて来た内容に ふと 聞き入ってしまいました。
「幸せホルモン」の分泌のお話でした。
ドーパミン・セロトニンというのは、最近よく耳にする言葉ですが
最近注目されているのが、「オキシトシンというホルモン」で、
「オキシトシンが十分に分泌されていると、
脳の疲れを癒し、気分を安定させ、人に対する信頼感が増し、
心地よい幸福感をもたらしてくれるのです。」
という内容でした。
後で 調べてみると
東邦大学医学部統合生理学教授 有田秀穂先生のお話だという事が
わかりました。
ラジオの内容は
現代人は疲れやすくなってきている。
現代は昔よりははるかに
便利に生活しやすくなっているはずのになぜか
何かイライラしたり、欲求不満が多く、いつもストレスを抱え、
疲れがとれない状態なのではないでしょうか。
それは肉体的に疲れているというよりも、むしろ心の疲れ、
すなわち「脳の疲れ」といえるものをつねに抱えているからなのです。
実は、人と人の結びつき、信頼こそが、脳の疲れを癒してくれるということが、
脳科学の立場からも検証されはじめたのです。
ということでした。
人と人との結びつき・信頼。。。
先生がおっしゃる事には
現代の社会は「フェイスToフェイス」ではなく
「フェイスToマシーン」になっている。常にパソコンや携帯電話を
介しての人とのやり取りになってしまっている・・・と。
メールを介して 人とは会わずに終わることもできる。。。
仕事だけでなく、恋愛もお互い会わずにネットでできるのです。
つまり、フェース・トゥ・フェースのコミュニケーションが失われつつあるのです。
メールだけを介してのコミュニケーションでは、
言葉だけ、論理だけのコミュニケーションになりがちで、
そこに感情のニュアンスが入りにくいのです。
それではオキシトシンはほとんど分泌されず、癒しは得られません。
人を愛する、人を信頼する、人のために何かしてあげるなどという
気持ちが起こらないのです。
残念ですが、そういう社会が実際に進行しているのです。
オキシトシンが関与しない人間関係が多くなり、
会社も同様の環境です。
家でも家族がいても孤立していたり、
あるいは一人暮らしが多くなってもいます。
いま、いろいろな問題が起こっているのは、
オキシトシンが分泌されないような社会環境になっているから
といえるのではないでしょうか。
という内容でした。
先日 UPした私の記事も 一日笑うことなくロボットのように
仕事をしている・・・こんなことしてると おかしくなるのが
わかる・・・と書きましたが。。。(笑)
やっぱりそうか・・・と 改めて納得・・・。
人と人とのコミュニケーションも「脳の疲れ」を取る一つの方法・・・。
ストレス解消を掲げる アートセラピーに出来ること。。。
ワークを通しての 人と人とのコミュニケーション。
本日の子どものアトリエにて・・・。
終盤のおやつタイム。。。
「今日の気分は 何色かなぁ~」とSちゃん。
「じゃあさ。今日の気分は何色?って事で 塗ってみない???
お母さんも一緒にやりましょうよ♪」
「え???私・・・塗れるかなぁ・・・」
「お茶しながら(まったりカフェセラピー)しましょうよ♪」
急遽 親子カフェセラピーが始まりました(笑)。

1枚だけ・・・のつもりが、
気がついたら 一人2枚~3枚・・・。

Sちゃんの提案で 作品のタイトルをそれぞれが発表!(笑)
そしてSちゃんが どう感じたか、私がどう感じたかママがどう感じたか・・・。
それぞれが 発表・・・。もちろん これらは Sちゃん主導の元
進行していき(笑)。
終盤の短い時間でしたが すごく 楽しいひと時でした。
いつもの「親子関係」とは また違った一面を感じ取った時間のようでした。
二人共、いい笑顔で お帰りになりました。。。
Sちゃん曰く。。。
「あ~ すっきりした。アトリエがなかったら
ストレスは120だけど アトリエでストレスは
一気に2ぐらいまでなくなった。でも 公文で50になるかな(笑)」
「でも これで 公文もがんばれるよ♪」
嬉しい一言です♪
東邦大学医学部統合生理学教授 有田秀穂先生の
著書 PHP文庫『「脳の疲れ」がとれる生活術』より 一部抜粋
「脳の疲れ」がスーッととれる!“癒しホルモン”オキシトシンの増やし方

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theme : セラピー&ヒーリング
genre : 心と身体
雁字搦めの「頭(思考)」
私が、やっているのは 色彩心理を基本にした 絵を描いたり
ぬりえをしたり・・・その他「創作」活動が中心のアートセラピーです。
元々 インテリアコーディネートの世界で動いておりました。
インテリアコーディネーターの勉強をし、そのノウハウを現場で生かしたいと
夢を持って現実の世界に足を踏み入れたのは 今から23年前でした。
その後 10年程経った頃 福祉住環境への仕事も増え始め・・・と
インテリアコーディネートの話は ここではしませんが、
その仕事をしながら「色彩」が 人に与える影響というものが
どれほど 大きいものかを痛感した次第でした。
今でも細々とインテリア及び福祉住環境の介護リフォームの仕事は
手がけております。
「アートセラピー」の世界のみで 仕事をしていたのなら
もっと どっぷりとこの世界の事を追求していく時間もあるだろうに…と
思う事もあるのですが(笑)。
反面、インテリア関係の仕事をしているからこそ 分かることもあります。
それは、普通の「仕事」をしていると 忙しさに流されて
「自己と向き合う」という時間がない。。。という事です。
「人」を忘れてしまう。。。と 言ったらいいのでしょうか(笑)。
数字の世界といいますか・・・。
もしかしたら、その日一日(笑顔)になる事すらない・・・という日もあります。
「表情筋」が動かない・・・。
パソコンとカタログとにらめっこ・・・。
困ったものです(笑)。
絵を描く事があっても あくまでも 現場の状況を 頭の中にイメージする為の
簡単なスケッチ。。。頭の中は 常に詳細ディテールの世界。
そんな日々を送っていると
「アートセラピー」と言って いきなり 何かをイメージして 色を塗りましょうと
言われても 手が出せない・・・。という状態になるんです。
頭が固まってしまっている感じです。
そうなると 考え方に「幅」がなくなっていき 気がついたら
「こうじゃなければいけない」とか
「こうあるべき」とか
「これが当たり前」とか・・・。
いつの間にか 自分で決めた「決まりごと」に縛られて
がんじがらめになってしまいます。
その上 悲しいことに、がんじがらめになっていることにすら
気がつかない・・・。
そして 自分で自分を追い込んでいる・・・。
今の世の中 そんな感じなんだろうな・・・という体験をいつもしている(笑)
という事です。
だからこそ「自分と向き合う」という作業の必要性を
とても痛感しております。
それと もう一つ。。。
「頭」が固まって 「イメージできなくなる」。
なんだか 頭が 肩こり状態になる・・・そんな感じです(笑)。
頭が肩こりの状態の体験と 頭が綿菓子のようにふわふわの状態と・・・。
両方を体験している私が 感じるのは。。。
頭が肩こりの状態でずっといたら。。。
病気になるな・・・と痛感。。。
凝り固まった「脳」を ほぐしてやらねば・・・(笑)


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